人と人の「和」を大切に

美唄商工会議所青年部 会 長 孫 武 広

 皆様もご存知の事と思いますが、美唄市には昭和30年代に9万人を超える人々が暮らしていました。そして炭鉱全盛期には、南美唄小学校は全国で一番の生徒数を誇るマンモス校でありました。しかし、それから50年を経た現在、人々が他地域へ流出し、所謂『過疎化』に歯止めが掛からず、総人口も2万9千人を切る寸前となりました。更に人口の3割程が65歳以上の高齢者が占めると言う近未来日本の縮図の様な街になりました。この街で生まれ育ち、この街で暮らし、この街に勤務先が存在し、この街で子供が成長して、この街で骨を埋める事になるであろうこの美唄は、我が故郷であり、青春の思い出が今も残る『心の場所』です。美唄市がかつての賑わいや豊かさを取り戻す事は、とりもなおさずメンバーの皆さんの会社も自らその恩恵にあずかり成長できる事だと私は確信しています。
 私たちが集う組織、美唄商工会議所青年部は僅か48名とは言え、メンバーの心が一つになれば、まちづくりの大きな力になります。
 私が当青年部のメンバーに加えて頂いて早14年が経ちました。その間尊敬に値する諸先輩や良き後輩に知己を得、同じ志の下で多くの事業に真剣に取り組めた経験は、私の人生にとって大変貴重な財産だと思っております。
 昨年の例会で花柳鳴介先生が御講演の中で『人と人との和を大切に!』と申されたのを拝聴し、強く印象に残った訳ですが、私なりに敷衍(ふえん)して『和』とは平和の『和』・和解の『和』・和らぎの『和』と考え、この精神を常に念頭に置きながら、当会会長として14年間の経験を活かしてメンバーの中の皆さんと共に、我が故郷美唄とメンバー企業が光り輝く為に労を惜しまない事が私の使命であり、同時にメンバー全員の責務だと思います。以上の思いから向こう2年間の会長職としての基本方針は、メンバーの持つ優れた能力を最大限引き出す為に、日常業務の疲れを癒す意味で幾ばくかの『遊び心』を加味しつつ、メンバー間の『和』を醸成し、全員の切磋琢磨の中で美唄の街づくりと各企業の繁栄に逆進することと致します。
 当会のここ4年間は、大事業であった当会創立20周年事業や第24回全国帯広大会・第23回全国会長研修会登別会議の副主幹等対外的な活動に積極的に関わって参りました為、結果的に両輪たる対内的な活動が時間的にもマンパワー的にも些か手薄になったことは否めません。そんな状況下でも永桶・三宅両会長のリーダーシップの下、大樹町がTMO視察・ゆ〜りん館研修・美唄富良野線視察・専大交流の一環としてのキッズベースボール大会・花柳先生をお招きしてのJCとの合同例会等々の事業を展開して参りました。これらの経験と蓄積を活かしつつ、時代に即したノーハウと方向性を見出して、メンバー諸兄に『遣り甲斐と言う楽しさ』の中で『和』を深め、街と会の活性化の為のネットワーク作りに繋げて行きたいと考えています。
 具体的な政策は委員会からの上程を待つことと致しますが、2年振りに組織に専務を置いて事務局の負担の軽減を図り、会員増強と組織活動の強化及び活性化に重点を置き、例会事業や委員会への出席率の向上を目指して運営して参ります。
 親愛なるメンバーの皆様、今後ともご指導ご鞭撻並びにご協力の程宜しくお願い申し上げます。